ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

 サン・アクト株式会社は京都で、環境や緑化だけでなく、
深く多様な衣食住空間をできる限り発信することを目指す企業です。
 ベンチャー企業社長である、私自身が語る挑戦と苦闘の日々。
また、妻と5人の子供達の歩み、そして様々な方へ、私なりの思いをこのブログで発信続けていきます。
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2018.08.01 Wednesday | - | - | -
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人が亡くなるという意味が少しだけわかる年齢になった

2005年10月25日、今週水曜日の早朝に父方の母、私にとっての祖母が93歳で亡くなりました。

そして昨晩、九州から戻ってきました。
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私が6歳の頃、今から30年以上前に母方の祖父が亡くなりました。
私も6歳ということで、鏡の前で「おじいちゃんが死んだ」ということを思いながら泣いていた記憶があります。しかし、ほんの僅かな記憶しかありません。

私が米国留学時代、母方の祖母が亡くなりました。
日本から危篤という電話があり、翌日、すぐにアメリカから飛行機に乗り、数日後に亡くなりました。この時、初めて「人が亡くなる」という瞬間を体験しました。

そして、10年程前、私が青森滞在時代、父方の祖父が亡くなりました。
すべてを終えて、空港で帰りの飛行機を待つ間、ロビーで夕焼けを見ながら、「おじいちゃん、亡くなったんだな」と改めて感じていた記憶があります。
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今回、九州へ向かう新幹線の中で、窓から流れる風景を見ながら、「告別式」というものは文字通り、別れを告げるものなのかなと考えていました。そして、どんな別れの言葉をおばあちゃんに告げようかなと考えていました。

しかし、おばあちゃんと実際に対面すると、何の言葉も発することはできませんでした。子供の頃、毎年、夏休みに九州に行き、楽しく遊んでもらった記憶だけが、本当に走馬灯の如く、頭の中を駆け巡りました。この年齢になって初めての経験でした。

そして、すべてを終え、九州のおじさん達と思い出話をしていました。おじさんが私に一言、話されました。
「あんた達のような若い者が、おばあちゃんの意志を引き継いでいかなきゃならんのだよ」と。
「何を引き継ぐかは自分で考えろ、しかし何かを引き継がなければならんことは忘れるな」とも。
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昨晩、帰りの新幹線に乗りながら色々と考えていました。

私にとって、「おじいちゃん・おばあちゃん」と言える存在が無くなってしまったということ、そして、そういう年齢に私も達したということ。

そして、九州のおばあちゃんだけでなく、今まで亡くなってきた、4人の祖母・祖父は、我々に何かを残していった、そして、その何かを我々は引き継がなければならないということ。

私には何を引き継ぐことができるのか、引き継ぐべきものは何なのか。

このようなことを車中で考えていました。

今までは、「人が亡くなる」という事実だけを受け止めてきました。しかし、「人が亡くなる」ということは、その方々の何かを引き継がなければならないことを今回、初めて理解しました。
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明日、10月29日、私は38歳になります。

「何を引き継ぐことができるのか、引き継ぐべきものは何なのかを見極める」ということを理解していてもそれを実現できる人格にはまだまだ達していません。

生まれて、38年という年月を経た今、故人の意志を理解し、これを引継ぎ、実現できる人間に、できる限り早くなりたいと私は今、考えています。

いずれにせよ、祖母の死から私の誕生日までという、この一週間は私の人生にとって、いつになっても決して忘れることができない日々となることはだけは確かだと私は思います。
2005.10.28 Friday | 私の人生 | comments(10) | trackbacks(0)

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2018.08.01 Wednesday | - | - | -

皆様のコメント

亡くなった親族を何人も見送ってきましたが、ちょっと待てよ、そろそろこっちが見送られかねない年齢になってきました。
大西宏 | 2005/10/28 1:55 PM
こんにちは。
子どもの頃は(というか、つい最近まで)、
「死ぬ」ということに対して怖いとしか感じなかったのが、
最近では近親者の死を受け止められるようになってきました。
亡くなられた方の意志を受け継ぐことも大切ですが、
逆に、自分は何を残せるのかなと思います。
お誕生日ですか。
おめでとうございます。
ひなこ | 2005/10/28 3:33 PM
おばあさまから何を引き継ぐか・・無理にお考えにならなくてもすでに小島さまの中に”在る”のだと思います。そしてそれが何だったのか、おわかりになる日がいつか来るのだと思いますがいかがでしょう。
そんな風に脈々と流れていく物が”血”なのではないかと。
おばあさまから受け継いだ宝物、どこかでキラリと光っているのではないでしょうか?
今頃きっと上から微笑んでいらっしゃることでしょうね。
lily | 2005/10/28 10:02 PM
皆様、コメントありがとうございます。

>大西様、大西さんの年齢は知っておりますが、どう見てもあのパワフルな飲みっぷりでは、まだまだ大丈夫とは思いますが、いずれにせよ健康にはご留意くださいませ。

>ひなこ様、ご無沙汰しております。
そうですね、「自分は何を残せるか」までは、まだまだ私は考えたこともありません。でも今回のひなこさんのコメントで、このように考えることも必要なのだなと再認識しました。ありがとうございます。

誕生日です。お祝いの言葉、ありがとうございました。

>lily様、「いつかわかる時が来る」という視点もあるんですね。もしかすれば常に祖母は上から眺めてくれているかもしれませんね。このように考えると、少しは肩の力も抜けてくる感があります。

皆様、やはりいろいろな方に様々な角度から思いを伝えていただきありがとうございました。

一つ年齢を今日、重ねるのですが、少しだけ成長したような気がしています。では。
小島愛一郎 | 2005/10/29 9:49 AM
こんにちは。
このエントリーを読んで、お誕生日「おめでとうございます」と書いていいのか、ちょっと悩みました。
私も、すでに父方・母方の祖父・祖母共に亡くなっており、周りには親が亡くなる方も出始める年になりました。(父は病気でもっと早くに亡くなりましたが)
何かを引き継いだなんて、全く意識したことがありませんでしたが、もしかすると無意識で引き継いでいるのかも知れません。
あざらしサラダ | 2005/10/29 11:27 AM
あざらしサラダ様、恒例の週末コメントありがとうございます。

本来なら、あるいは昨年も「今日が誕生日」といったエントリを単独でするつもりでしたが、そうはなりませんでした。でもこれも人生の一つの流れで、これからも誕生日といってただ祝うだけの日々にはならないと思っています。換言すれば誕生日前の初めての大きな人生経験と受け止めています。

さて、私も大西さん程の年齢ではないので、大西さんのような心配はしていませんが、私は長男ですので、それなりの今後の心構えが必要かなと再認識した次第です。

(ネット環境、回復の目処はいつ頃でしょうか?)
小島愛一郎 | 2005/10/29 1:01 PM
10月29日ですね。
小島さま、生まれてきてくださってありがとうございます♪
lily | 2005/10/29 2:33 PM
lily様、ありがとうございます。
今日は息子達の小学校のお祭りで昼過ぎまで、楽しく過ごしていました。ということで彼らもお祭りの食べ物をたくさん、食べたようです。
今朝方、そして昨晩も子供たちは私の誕生日が今日ということは知っており、いろいろと言ってくれました。
しかし、明日、日曜日にゆっくりと誕生パーティを開催する予定です。いずれにせよ、38歳です。
改めて、お祝いの言葉、御礼申し上げます。
小島愛一郎 | 2005/10/29 2:45 PM
私は小さい時に母方父方の祖父が亡くなり、おじいちゃんと呼べる人がいませんでした。それ以後法事が続く家で育ち、7年前に父親を亡くし、人が亡くなる事の意味がようやく見え始めました。
お誕生日の週に葬儀が重なれば人生について考えてしまいますよね。ある意味ご先祖様のエールなのかもしれませんね。
喪中とは思いますが、
色々思い出深いお誕生日となられたことと思います。
その意味も込めておめでとうございます。と言わせていただきますね。

kuppy | 2005/10/29 10:06 PM
kuppy様、わざわざご来訪いただきありがとうございます。

私は両親というものをまだ亡くしたことがありません。そして、両親が亡くなるということも想像ができません。ただ、今回、このエントリを上げて、多くの方々からコメントをいただき本当にいろいろな考えを皆様、お持ちだということがわかりました。それだけで、本当に意義があることだと思っています。

さて、先ほど、家族との誕生日パーティが終わりました。風呂に全員、入って、これから子供たちと妻の手作りケーキを食べます。kuppyさんやコメントをいただいた皆さん、そして空の上から見守っているであろうおばあちゃんのことを考えながら、じっくりとケーキを味わいたいと思います。
小島愛一郎 | 2005/10/30 6:36 PM
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