ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

 サン・アクト株式会社は京都で、環境や緑化だけでなく、
深く多様な衣食住空間をできる限り発信することを目指す企業です。
 ベンチャー企業社長である、私自身が語る挑戦と苦闘の日々。
また、妻と5人の子供達の歩み、そして様々な方へ、私なりの思いをこのブログで発信続けていきます。
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テングス病について:サクラの花見シーズンを前に(1)

・参考:
テングス病・てんぐ巣病・てんぐす病」記事群
・学術情報:
テングス病の調査報告
・テングス病・てんぐす病・テング巣病調査報告専門家:
京都大学教授を中心とした「NPO法人グリーン・エンバイロンメント理事メンバー
・特許情報:
テングス病、てんぐ巣病には、ワサビの抗菌作用を利用した安全な資材である「樹木の味方」(日本・アメリカ・ヨーロッパすべてに特許取得済み)をご利用ください。
・販売先:
テングス病だけでなく、各種切口保護や樹木保護剤として「樹木の味方」をこちらの「通販サイト」よりご購入ください。」
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今年は、例年より早くサクラが開花するとのこと。

昨年、私は「花見シーズンを前に」と題して、サクラの花見前に知っていただきたい様々な情報を書きました。今回、新たにサクラの花を見るだけでなく、もう少し一歩進んだ観察眼を持っていただきたく2回に分けて、エントリします。少し専門的ですが、過去のエントリと合わせて、是非とも今回もご一読下さい。

まずは過去エントリをお読みください:
花見シーズンを前に

サクラが弱る原因は?

まず、「樹木が弱る」という意味を認識、自覚されている方は、あまり多くないと思います。しかし、人間が疲れた時に風邪を引きやすいことと同じで、樹木も病気やその他のストレスが原因で、活力を失っていく場合があるということをまず知っておきましょう。

さて、サクラに限らず樹木は、生育過程において様々な「ストレス」を受けます。

このストレスの程度や継続期間によって、樹勢(樹木の勢い・元気さ)は変化していきます。このストレスを生じさせるものとしては、「環境」・「生物」・「人為的」なものなどがあり、これらの要素が単独で、あるいは複合的・相乗的に作用し、ストレスを誘発させます。

人間で考えてみましょう。

狭い空間、真っ暗な空間、埃だらけの空間に長期間、住み続ければ、誰でもストレスを感じ、最終的には様々な病気になってしまいます。また、悪い住環境という要素に季節の変わり目といったさらなる要素が重なると、風邪を引きやすくなってしまうこともあります。さらに、風邪をこじらせ、何の治療もしなければ、重病となってしまい、時には残念な死を迎えることがあります。

この視点で考えれば、樹木も人間とほぼ同じなのです。

樹木も、人間と同様に、一定のストレスの許容範囲を超えると衰退が加速化し、最後は枯死(枯れてしまうこと)に至る場合があります(この許容範囲等については樹木それぞれに違いますがここでは割愛します)。特に樹木は声を出すことができないため、ストレスの許容範囲を超えたとしても自らではどうすることもできず、衰退は加速度を増していく一方になる可能性が高いわけです。

一年に数週間程度しか脚光を浴びることができないサクラも、一年間、あるいは植えられた直後から、常に様々なストレスと向き合い、サクラが許容できる範囲のストレスならばサクラ自体が対応し、そうでない場合は、弱っていくのです。

さて、今回は、環境要素的ストレスについてご紹介し、次回のエントリで生物的要素ストレス、特に「テングス病」という病害についてご紹介します。

環境要素的なストレスとは

土壌状況・被圧・踏圧・風害や雪害による枝等の折れ・大気汚染等が挙げられます。

専門的なことは書きませんが、樹木は土壌から根を通じて養分を取り、成長していきます。人間で言えば食事のようなもの。バランスの取れた食事と、偏った食事では健康度合いが違うように、「土壌状況」は樹木の成長に大きな影響を与えます。

「被圧」とは、あまり耳慣れない言葉かもしれません。簡単に言えば、隣接した樹木がサクラよりも高木の場合、サクラの上部分(樹冠)に日光が届かず、枯れてしまうことを言います。例えば、日本の国花であるヤマザクラは、山地に広く自生しています。誰にも知られず数百年の歴史をもったヤマザクラが数十年前に植えられた杉の植林の影響で枯死してしまうという事例が多く見られます。よって、今後、サクラを植える場合はできる限り、隣接した広葉樹等の高木とは十分に間隔をあけて植栽する必要があるわけです。
(「過去エントリ」の「陽樹」の項目を参照下さい。)

「踏圧」とは、根元周りを人間が散歩する、ジョギングするなどを毎日、繰り返すことで、根が痛む、あるいは土壌が堅くしまってしまい、十分に根が成長できなくなり、衰退していく要因となることをいいます。

こちらは下記に過去エントリを引用しご説明します。

1)できる限り、樹木の根元に入らない。

花見客が毎年、数千人訪れる場所などは、人間が踏み固めた圧力で土壌が堅く締まってしまいます。土壌が堅いと樹木の成長に必要な根の成長が阻害されます(これを踏圧被害といいます)。著名な天然記念物の周囲には柵が設置されているのを見かけた方もおられると思いますが、根元付近の侵入防止=踏圧被害防止という意味合いで柵は設置されているのです。

特にサクラは浅根性といって、他の樹木と比較して地表近くに根が張っています。できる限り、根元周辺の土壌を踏まないことが根の成長を阻害しない一歩です。ちなみに根が張っている範囲は樹冠(樹木の枝や葉の茂っている部分)以上ありますので、幹の根元だけでなく、できればサクラの枝や葉が伸びている範囲より外側で花見をしていただければと思います。

2)露出した根を踏まないように注意する。

通常は、根というものはもちろん土の中にあり、細根という根の先端部分にある組織が養分を吸収します。ただ、工事などでコンクリートで根元付近が囲われている場合、根が伸長する場所がなく(根張り空間が無くなる)、根が地表に露出することがあります。できる限り、露出した根も踏まないようにして下さい。満員電車の中で常に足を踏まれている状態と同じです。


ここまでお読みいただければ、「踏圧」というものの恐ろしさをご理解いただけると思います。数千人の花見客で踏み固まれた土壌、さらに散歩やジョギングで毎日、踏み続けられることは、樹木にとってはかなりのストレスになるわけです。
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ここまでの環境ストレスを人間で例えて、まずシリーズ1回目を終了とします。

ここがポイントです。

ー木も人間と同じくストレスを受け、病気になることがある。
⊆木にとってのストレスの許容範囲を超えてしまうと、どうすることもできず衰退の道に入ってしまう。
E攵躱況は、人間にとって毎度の食事と同じ。できる限り、良好な土壌環境が必要。
い垢斡瓩に高く成長する広葉樹等を植えない。被圧によって、サクラは弱ってしまう
イ任る限り根元を踏まない、もちろん花見や宴会は根元の下ではやらない。
散歩やジョギングも根元を避ける。

さて、最後に人間に例えて終わりにします。

・あなたの通勤時間は2時間程度で常に満員電車です。
・窓を自分で開けることができず新しい空気が入り込まない電車に乗ったあなた。
・あなたは、少し背が低く、大きな人間ばかりに密着した状態で囲まれています。
・囲まれるだけでなく、身動きが取れず、常に足を踏まれ続けられ、乗車後、まもなく足はしびれ何も感じない状態になっています。

こんな状況で、毎日、通勤を続けていれば人間誰でもストレスを感じ、いつかは許容範囲を超えるはずです。

このような「満員電車」状態に常に向き合っている樹木、特に人間が「わざわざ植えたソメイヨシノ」を代表するサクラに多いことを改めて認識していただければと存じます。

さて、次回は、ストレスが許容範囲を超えた場合に生じる代表的なサクラの病害である「テングス病」についてご紹介します。

最後になりますが、私は何度も「テングス病」について過去に書いてきましたので、このサイトに新たに過去のエントリも含めた「テングス病カテゴリ」をつくりました。こちらもご覧下さい。
(今回の2回シリーズも内容が過去のエントリと一部、重複していますがご容赦下さい。)

関連エントリ
テングス病について:サクラの花見シーズンを前に(2)
テングス病について:サクラの花見シーズンを前に(3)
2006.03.17 Friday | テングス病:てんぐす・テング巣病 | comments(0) | trackbacks(0)

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2017.09.10 Sunday | - | - | -

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