ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

 サン・アクト株式会社は京都で、環境や緑化だけでなく、
深く多様な衣食住空間をできる限り発信することを目指す企業です。
 ベンチャー企業社長である、私自身が語る挑戦と苦闘の日々。
また、妻と5人の子供達の歩み、そして様々な方へ、私なりの思いをこのブログで発信続けていきます。
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ニッチからリッチ、オンリーワンへ:ニシ・スポーツ

ニッチからオンリーワンへ

 先週金曜日12月7日の夕方に電話が。偶然にも私が直接、電話をとったがテレビ取材の件だった。何度かテレビや新聞などに出ている私は、いつものように、テレビ制作会社の方に、企画書をまずファックスしてもらうようお願いした。
 しかし、2時間ほど経過してもファックスは来ない。そこで私から制作会社へ電話したところ「担当が企画書を書いているところなので、明日には・・・」といった回答があった。そこで「週末はファックスを見ることができないため、メールで連絡を」とお願いし、その後、仕事を終え、私は帰宅した。しかし金曜の夜にメールは来なかった。

 翌12月8日土曜日昼にやっとメールを頂戴した。そして私から制作会社担当者へ電話をかけ、その後、週末2日間の電話だけで、撮影の大枠が決定した。
 そして12月10日月曜夜から12日水曜の夕方まで、私だけでなく会社の事業やその他関係者の撮影が連日、続いた。撮影内容詳細を放映前に書かないで欲しいとの制作会社の意向があるためこれ以上は書かないが、最終的な放映日が決定し連絡が来た段階で再度、エントリを書きたいと考えている。

 さて、10日夜の最初の撮影終了後、いつもの第三事務所(飲み屋)で、制作会社の方と会合を。バラエティからビジネスまで幅広い番組を制作されているため、いろいろと業界の貴重な話を聞かせていただいた。その中で最も印象に残ったことを書いてみる。

 制作会社の方によると陸上競技では、棒高飛び以外の種目は選手が日頃、使っている道具を使用することができないとのこと。恥ずかしい話だが、今までこのことを私は知らなかったが、言われてみれば、円盤投げや、やり投げなど、「円盤」や「やり」などには大きさや重さなど規格に応じたものを使わなければ、競技そのものが成立しない。
 よって、競技当日に主催者側が用意した公式な数種類の「円盤」や「やり」の中で好きなものを選手が選ぶそうだ。これで公平な試合ができるということとなる。

 その中で、私も良く知っている「砲丸投げ」。こちらも試合前に選手が用意された数種類の砲丸・ハンマーから本番で使うものを自ら選ぶのだが、ほとんどの選手が、アディダスといった有名な企業のものではなく「オレンジ色」のハンマーを選ぶとの制作会社の方のお話。この「オレンジ色のハンマー」を製造している企業が、今回、ご紹介する「株式会社ニシ・スポーツ」で、過去に制作会社の方が取材されたそうだ。
 「こちら」に、ニシ・スポーツの技術の一部が紹介されているが、詳細はやはり企業秘密だそうだ。ただ、本来の競技の目的である「砲丸がより遠くに飛ぶこと」に様々な工夫・技術が隠されており、そのことを選手も知っているため、結果として「オレンジ色のハンマー」が世界のトップ・アスリートに選ばれるそうだ。
(陸上競技を良くご存知の方は誰もがニシ・スポーツのことをご存知かもしれないが)
 さらに実際に現場で選手の声を聞き、「黒色や銀色」より、最も軽そうに見える色が「オレンジ」であることが判明し、以来、オレンジ色を塗っているそうだ。

 私はこの話を聞きながら、「砲丸投げ」のトップ選手に必ず選ばれるハンマーを製造するメーカーとは凄いなと考えながらも、ハンマーだけでビジネスは成り立つのだろうかと疑問に思った。しかし、制作会社の方に聞いてみると、ハンマーだけでなく、ほぼすべての陸上競技の機器を取り扱っている企業で、「オレンジ色のハンマー」は一つの信頼の証となっているとの話だった。

 ニシ・スポーツの「会社概要」より社長挨拶を一部引用する。
1946年創業以来、私共(株)ニシ・スポーツは「本邦唯一」の陸上競技専門メーカーとしてスポーツ業界に携わってまいりました。陸上競技用の用具、機器、設備、電子機器、ウエアー、トレーニング機器はもとより、競技計測、大会運営と陸上競技関連を会社の柱として行っておりますが、純競技スポーツ分野だけでなく、学校体育、幼児教育、生涯スポーツ、健康関連にも今まで以上に力を注ぎ、新規事業として「施設の運営のサポート」を今までに培ったノウハウを駆使して取り組みたいと考えています。

 また、「会社沿革」や「参加国際大会」を拝見すると、創業約30年後の1980年代後半から急速に「ニッチ」な分野からリッチ、そしてオンリーワンな企業へ成長されていることがわかる。
 町の運動用具屋さんから、国際大会・オリンピックでの公式採用まで。まさに小さな町から世界へ進出した企業であり、ニッチでありながらもリッチな成長。そして「コンマ1秒でも縮めたい、わずか数センチでも伸ばしたい」という思いからつくられた様々な競技用器具は、選手達への信頼を獲得し、オンリーワンの座をものにした。

 今回、我々の会社を取材・撮影された理由の一つに我々にも「オンリーワン」があると制作会社の方は言っておられた。
 ワサビの抗菌作用に着目した樹木用保護剤「樹木の味方」。農薬以外でこの分野の園芸用品を製造し特許を取得している企業は、ほぼ我々だけである。そして、環境に考慮した技術による衰退樹木の回復事業。こちらも名前は出せないが、誰もが知っている有名なお寺や神社、そして公園の貴重樹木や天然記念物の延べ800本程の再生に成功している。
 そして、「樹木の幹内部を非破壊で瞬時に画像化」する「非破壊画像診断」。また、教育現場なら必ず植えられているサクラを活用し、京都大学教授陣が理事の中心となっている「NPO法人グリーン・エンバイロンメント」への大手企業への協賛金を軸に作業体験に対価を得るというビジネスモデルにより実現した「環境教育事業」など、我々もニッチでありながら、少なくとも青森で「樹木の味方」を販売していた頃と比較し、小さな町のお店からは脱皮したと考えている。

 これから、どのような方向に我々が進むのか、進む方向は多数存在している。ただ、ニッチであっても、小さなオンリーワンであっても、闘う場所さえ間違わなければリッチな企業へと成長できると、今回の制作会社の方の話を聞きながら、そして取材を受けながら改めて確信した。
 沈んだ船が陸へ這い上がることは船を修理すれば簡単なことかもしれない。ただ、這い上がった陸が間違った場所であれば、またすぐに沈んでしまう。どこに浮かぶか、どの場所に這い上がるか、そしてそこでどういった舵取りをするかで、企業の成長は大きく左右されるとも言えるだろう。

 様々な模様をした蝶が、様々な方向へ飛び立つ。ただ、蝶もしっかりとした目標に向かって常に飛んでいる。同じことが企業にもいえるだろう。

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2007.12.14 Friday | 経営的視点 | comments(2) | trackbacks(0)

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2017.03.11 Saturday | - | - | -

皆様のコメント

ニッチからリッチという言葉が素敵です。ニッチなフィールドにいて、リッチなコンテンツ(情報価値)を備えていれば、立派なブランドですね。
大西宏 | 2007/12/15 11:21 PM
大西様、コメントでは少しご無沙汰です。
「ニッチからリッチ」というフレーズは、ニシ・スポーツ様の活躍から自然に出てきました。

ご指摘の通り、リッチなコンテンツを兼ね備えていれば、ブランドに変化しますね。

その、素晴らしい例がニシ・スポーツ様と考えています。

我々もリッチなコンテンツを蓄積しなければと思いつつ・・・
小島愛一郎 | 2007/12/16 3:00 PM
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