ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

 サン・アクト株式会社は京都で、環境や緑化だけでなく、
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MBAの視点で見る「Microsoft」の「Yahoo!」買収提案

GoogleがYahoo!へ買収提案

 極めてエポックメイキング(画期的)な案件、あるいは逆に想定された案件、いずれにも解釈できるかもしれないが、少し短めのエントリとなるがMicrosoftによるYahoo!への「買収提案第一報」について、MBAホルダーの視点から私なりに思うことを少しばかり書いてみる。

 Yahoo!の現在の株価を見れば、過去のYahoo!の株価推移を鑑みたとしても現段階での条件・買収提案は額面通りに考えれば、最もMicrosoftにとって最適な時期を選んだといえる。このタイミングを待っていたかのような感もある。
 Microsoftにとっては、Yahoo!に対する今回の買収提案は、Googleに追いつく、追い越すための唯一残された選択肢で、誰しもが納得することだろう。

 以下、「【解説】米Microsoft,迷走の末の「Yahoo!買収」提案:ITpro」より一部引用する。
 MicrosoftのLive路線は,思ったほどの成果を上げられなかった。Live構想を発表したわずか1年後の2006年末に,MicrosoftがYahoo!と買収交渉を始めていたことこそが,同社の苦境を物語っている。

 この苦境は,直近の決算にもはっきりと表れている。Microsoftの2007年10〜12月期決算におけるオンライン・サービスの売上高は,前年同期比38%増の8億6300万ドル。米Googleの2007年10〜12月期決算の売上高48億2668万ドル(前年同期比51%増)と比較すると,額・伸び率ともに大きく見劣りする。

 2007年に入ると,MicrosoftがGoogle路線とYahoo!路線の狭間で悩むのをあざ笑うかのように,Google自身が Yahoo!やMSNのテリトリーに進出し始めた。Googleは2007年5月にディスプレイ広告(バナー広告)に強い米Double Clickを買収。いよいよメディア向けの広告ビジネスでも,Googleは無視できない存在になった。Microsoftも,同じくディスプレイ広告に強い米aQuantiveを60億ドルで買収して,Googleになんとか対抗を図る。

 しかしGoogleは手を緩めない。2007年秋には,携帯電話機プラットフォーム「Android」を発表。Microsoftとしては,「Windows Mobile」を担ぐスマートフォン向けOS市場を侵食されるだけでなく,携帯電話機向け広告でもGoogleの後塵を拝するおそれが出てきた。

 結局、Microsoftとしては,無理をしてでもYahoo!を買収せざるを得なくなった、というのが実情で、上記引用通りの背景が強烈にあったのだろう(そう私なりにも考えたため引用した)。

 しかし直面するであろう大きな問題は、双方の企業文化があまりにも違うという点。この分野において専門家ではない私でも、企業文化、いわゆる社風が極めて違うと感じている。Microsoftの社員、社風、そしてYahoo!の社風。どうみても大きな乖離があると思う。「犬猿の仲」とまでは言わないが、良好な関係・Microsoftからの提案を違和感無く受け入れる素地はYahoo!には無いはずだ。過去の事例からも明白だろう。
 今後、実際に買収が完結する場合、買収が現実と見えた段階でYahoo!の社員の大量の離脱・退職が予想される。ストックオプションなどそれなりのインセンティブプランをYahoo!社員は既に獲得しているはずだ(これから株価が乱高下するとしても)。そのインセンティブの恩恵をこの買収提案を受けた段階でさらに考慮する社員も存在するだろう。もちろん恩恵を受けた後、Yahoo!社員は大量に離職する可能性も否定できない。いや、一連の過程で、多数のYahoo!のキーパーソンが離職すると私は考えている。

 重複になるが、今回の買収提案によって、Yahoo!の株価は短中期において乱高下するだろう。日本のYahoo!株価や関連銘柄もそうだろう。その株価に少なくとも米国Yahoo!社員は敏感になり、それぞれ最適と思う時期にそれなりの行動に出るだろう。もちろん、社員だけでなく、既存の株主やYahoo!の創業者以外の経営陣も同様だろう。

 いずれにせよ、先に述べたようにMicrosoftとYahoo!では社風・企業文化が違う。米国では日常茶飯事のM&A、米国で異文化企業同士の企業がM&Aで成功しているとしても、今回の事案は買収額がある程度、巨額であり、かつ買収が成功したとしても、Microsoft、Yahoo!双方に最たる目的であるGoogleを凌駕する戦略が打ち出せるか、そして現実化するか、まったく疑問の段階に過ぎない。特にYahoo!が株主を中心としたステイクホルダーを納得させるための施策を短期に打ち出し、十分に納得できるものを提示・実現できるとは到底、思えない。
 先に買収ありきではなく、Googleを凌駕する戦略を描いた上でのMicrosoftの買収提案なのか、それとも苦渋の選択、あるいは選択肢がYahoo!買収しかなかったのか、これらの点もこれから注視すべきではないかと私は思う。

 そして、Microsoft、Yahoo!双方の既存株主の動向も考慮すべきだろう。時間があれば、株主構成を調べることで、それなりの分析もできるが、Microsoftの買収提案提示直後の第一報に基づく私なりのエントリであり、子細な分析は省略することとする。いずれにせよ、Yahoo!の一部の大株主はMicrofostの買収株価を念頭に提案に応じるようYahoo!に迫ることは間違いない。

 私なりに現時点で考えられる前提は次の通りだ。
1)今後のロビー活動を考慮し独禁法の問題は前提として排除する
2)買収提案を受け入れた場合、Yahoo!共同創業者の一人であるジェリー・ヤン最高経営責任者、そしてもう一人の創業者であるデビッド・ファイロ氏が、二度目の創業者利益として莫大な現金とMicrosft株を保有することとなるが、これらの利益目当てで、買収提案を受諾する可能性は低いという点、
3)既にYahoo!は買収防衛策としてPoison pill(毒薬条項)を導入している。
 こららの3点だ。

 これらをふまえ、Yahoo!やMicrosoftなどの経営陣やステイクホルダーが対応するオプションは以下の通りでは無いだろうか。まだまだ情報不足だが。

1)Yahoo!単独で既存株主も納得する企業価値向上策を掲げ買収拒否を表明。
2)買収拒否を受け、敵対的買収をMicrosoftが仕掛け、混乱が生じる。
3)過去にYahoo!に接触した他の企業が買収合戦に参戦する。
4)GoogleがYahoo!の一事業部門買収に名乗りをあげるか一部業務提携。
(4点目については独禁法の厚い壁があるが、Google・Yahoo!・Microsoftという重鎮だからこそロビー活動で独禁法克服可能な道を切り開くことも可能かもしれない。)
5)Microsoftが買収価格をさらに上げる。

 これらのシナリオの中で、1)から3)までは現実問題となる可能性は高い。ただ、Googleが今回の買収合戦に何らかの形で加わる可能性は少なくないが、GoogleによるYahoo!の特定の事業部門買収までは無理としても業務提携・委託は可能性として皆無とは言えないだろう。Googleも傍観しているはずはない。この場合、Yahoo!の既存株主や社員、ステークホルダーは、さらなる恩恵・理解を得る結果となる可能性もある。一般ユーザーである我々も時間を要するとしても今までに無い、新たな恩恵・サービスを得られるかもしれない。
 敵対買収となった場合、MicrosoftがProxy Fight(委任状争奪戦)まで持ち込む可能性は低いと思う。最後の手段と言っても良いだろう。Proxy Fightは取締役を買収先に送り込むなどの株主提案を受諾させるものであり、敵対的買収合戦の一部でしかないと同時に文字通り「敵対的」な行動で、今回の買収事案が泥沼化する可能性があり、Microsoftも回避したいはずだ。また最初の買収価格を上げることも余程の経済合理性や他企業の動きが無ければ、買収価格引き上げは本当に最後の手段として残しておくだろう。
 換言すれば、「Proxy Fight的」な戦術をMicrosoftが選択した時点で、MicrosoftとYahoo!だけの事案ではなくなっているということ。この時点で、Googleだけでなく様々な利害関係者・関連企業が表面化せざるを得ない状況に陥っているはずだ。特にYahoo!の株主の動向に注視すべきだろう。

 買収が実現すれば、あるいは失敗したとしても、買収提案からMicrosoft、Yahoo!の対応、他企業の参入から買収事案終了までの過程において、近い将来、ハーバードビジネススクールのケーススタディとなる程の事案となることに間違いは無いだろう。成功例か失敗例かいずれかのケーススタディかどうかは誰もまだ想定できないが、多方面の視点でのケーススタディが多数、出来上がりビジネススクールの学生を悩ませるだろう。

 いずれにせよ、Yahoo!にとって、既に想定されていたとしても、大きな試金石として、彼らの対応、そして今回の買収提案で生じる事象について今後も注視したい。

 以上、MBAホルダーとしては、極めて幼稚かつ短い分析だが、報道がなされた直後で情報が極めて少ないこと、土曜日であるということでご容赦いただきたい。今後、様々な憶測・観測記事が報道されるだろう。これらに惑わされず、事実のみを注視すべきと私は考える。

 まず、Yahoo!の経営陣はこの事案をできる限り、引き伸ばし、時間稼ぎをするだろう。その時間稼ぎにMicrosoftは微動だにしない姿勢を当面は見せるだろう。その過程でYahoo!の既存株主が納得できる現実的な企業価値向上策をYahoo!経営陣は提示できるか、否かが、最初でありかつ大きな壁となると私は考える。

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2008.02.02 Saturday | 経営的視点 | comments(0) | trackbacks(1)

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