ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘

 サン・アクト株式会社は京都で、環境や緑化だけでなく、
深く多様な衣食住空間をできる限り発信することを目指す企業です。
 ベンチャー企業社長である、私自身が語る挑戦と苦闘の日々。
また、妻と5人の子供達の歩み、そして様々な方へ、私なりの思いをこのブログで発信続けていきます。
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中国産冷凍ギョーザ騒動における「日本人の横並び行動」と我々が学ぶべき点

中国産冷凍ギョーザ騒動から学ぶべき点

 昨今、問題となっている中国産冷凍ギョーザ。この問題は今後も解決には時間を要するだろう。
 現在、農薬の一つである「メタミドホス」がギョーザに検出され、またその他の農薬も検出され、その混入過程の解明が急がれている。

 今回のエントリは、混入経路がどこにあるかといった視点を目的としない。以下に一つの記事を一部引用する。以下、「asahi.com:「ギョーザ手作り器」の注文殺到 中毒事件で - ビジネス」からである。
 冷凍ギョーザ全般の売り上げが落ち込む一方、ギョーザ器具の大手、下村工業(新潟県三条市)には、全国のスーパーや専門店などから注文が殺到。手作りギョーザの食材コーナーで一緒に陳列するスーパーも多く、フル稼働でも注文をさばき切れない状況という。このため、1日当たり倍増の3万個へ増産を検討している。

 同社の「ギョーザ名人」(550円)、「ギョーザ大好き」(320円)など3種は、ポリプロピレン製の器具に皮と具を乗せて折り込むことで、「手軽にスピーディーに『皮閉じ』できるのが特徴」(東急ハンズ新宿店)だ。

 大手スーパーのイトーヨーカ堂は、問題発覚後の1週間、国内産のキャベツやニラ、ひき肉、ギョーザの皮などの各売上額が前年実績比2−3割増で推移。国産食材への回帰と「自宅で作れば安心」という消費者心理が浮き彫りとなった形だ。

 ギョーザ器具の企業には失礼な表現だが、何とも単純な図式と言えるかもしれない。「冷凍ギョーザは今はどれもこれも不安」=「手作りが安心」=「ギョーザを簡単に作ることができる器具を売ろう、買おう」という流れが一つ。「中国産の野菜でギョーザの具をつくるのは不安」=「でもギョーザが食べたい」=「日本産の野菜を使おう」=「日本産の野菜価格が高騰」というもう一つの流れ。さらに、中国産の野菜の価格が下落しているという報道も見た。

 少し視点を変えてみよう。米国と日本を比較した日本人特有の「横並び行動」についてだ。

 私が米国に留学していた頃(当時はまだ音楽を聴くにはカセットテープが主流だった)、ショップに行くとカセットテープは2、3種類しかなかった。
 しかし、一時帰国した際に見た日本のショップでは、10種類以上ものカセットが陳列され、特に薄型カセットケースには驚いた。しかし、薄型は日本では、一年以上前から販売されていた商品と聞いてさらに驚いた。もちろん、お気に入りの音楽を録音するという機能には違いは無い。違いは見た目であり、収納に便利な薄型といったちょっとした機能性だけだ。

 米国滞在時、少なくとも日本人なら寒いと感じる時期でも半袖で歩いている人を見かけた。逆に私なら暑いなと感じ、Tシャツを着る時期に長袖で歩いている人もいた。ご存知のように米国は多民族国家。様々な人種が集まっているため、人種によって体感気温も違う。だから半袖の人もいれば長袖の人もいるわけだ。
 現在、米国では次の大統領の予備選が行われている。そこでは「ヒスパニック系」がある候補を指示した、「黒人」が大半を占める州である候補が勝利した、といった選挙結果が報道されている。日本ではあり得ない表現である。日本の選挙の場合、「無党派層」や「何らかの支援団体」の得票があったといった表現で選挙の勝ち負けを分析する。そこには「人種」といった概念は皆無だ。

 このように、多民族国家と日本のように多民族とは言えない国家では、起こり得る事象がまったく違う。先に述べたようにカセットテープが2、3種類しかないのも各人種ごとにターゲットを絞り込み、それに応じたテープを販売するなど意味がなく、かつ無理な話であり、結局、どんな人種でも買うであろう少ないラインナップで十分となる。そこには薄型カセットテープも必要なかったのだ。しかし、日本の場合、ターゲットを絞り込みやすいため、あるいは購買ターゲットが限定され見えやすいため、逆に多様なラインナップを出さざるを得ない。
 よって、各企業が同一の事業ドメインで、根本的には大きな違いはないが、多様なラインナップを揃えた商品を作り続けざるを得ない国が日本である。コンビニで数ヶ月で陳列商品が大きく入れ替わることもその結果だと言えるだろう。形やちょっとした機能が違うだけでは商品寿命は短くならざるを得ない。いくら周到なリサーチを行っても当たりはずれが多いからだ。しかし、米国では多様な人種が存在しているため、必要な機能さえ十分に付加されていればラインナップを増やす必要もなく、かつ商品寿命も長くなる。

 逆に、ヒットすれば、誰しもが飛びつく。これも日本の特徴だ。このように、多様かつ似た商品を頻出せざるを得ない日本、そして、一つでもヒットすれば、その規模がとてつもなく大きい。これが一つの日本人の社会性と私は思う。
 まさに、先に引用した「ギョーザ器具」の瞬間的な爆発的売上は日本人の特性を現している。そして、「冷凍ギョーザ」と聞いただけで、どんな商品でも不安視する点も日本人の特徴の一つだろう。

 これが日本人特有の「横並び行動」そのものだと私は考える。

 また、少し視点を変えよう。我々が今回の騒動で学ぶべき点、忘れてはいけない点だ。

 自動車は便利である。しかし、事故の可能性は飛行機と比較すればとてつもなく高い。それでも多くの人々は自動車に乗る。なぜなら、自動車の危険性よりも利便性を選んでいるからだ。
 電車の安全性は高い。少なくとも自動車事故の件数とは比較にならない。飛行機も同様だ。だから、電車も飛行機も人々は利用する。事故の危険性よりも利便性や安全性を人々は買っているわけだ。ただ、大規模な電車や飛行機事故が発生した場合、一時的ではあるが電車や飛行機の利用を人々は避ける。利便性や安全性よりも危険性を人々が認識した瞬間にこのような事象が生じる。いくら自動車事故が多発していても他人の世界でしかない認識が電車や飛行機事故の場合は、他人事でなくなる。

 中国産の冷凍ギョーザは、今まで安全性も利便性も付加されていた。だから人々は買っていたのだ。それが、中国産であろうと日本産であろうと「安価で手間のかからない冷凍食品」という認識が人々の根底にあり、冷凍ギョーザは買われていた。しかし、今回の中国産冷凍ギョーザ騒動で危険性という認識が安全性や利便性という認識をはるかに超えた。その瞬間に「中国産冷凍ギョーザは危険」=「中国産の冷凍食品は危険かもしれない」=「日本産なら大丈夫だろう」という連鎖が生じた。

 そして、先に述べたように、日本人特有の「横並び行動」がさらにこの連鎖を増長させたと私は考える。

 過去から中国産の食への不安は存在していた。しかし、中国産の農産物や食品を避ける日本人は少なかったはずだ。そして、中国産を避けようにも、外食産業や業務用など、どれが中国産でどれが日本産かわからないという現実もあった。日本の食産業が中国産に頼らざるを得ないという状況もあった。
 しかし、中国産の農産物や食品は危険であるという認識が、今回の騒動で利便性をはるかに超えてしまった。その結果が、「手作りギョーザ」であり「国内産への回帰」となって現れている。

 換言すれば、食品だけでなく、どのようなモノに対しても危険性という認識が利便性や安全性を超越した際に、売れなくなるということだ。今回はたまたま「中国産」であった。しかし、特定の企業の商品が利便性よりも危険性が増した際には売れなくなる。そして重複になるが、日本人特有の横並び行動が一挙に生じ、安全性や利便性だけでなく、商品や企業の命である「信頼」を失う結果となる。
 今回の騒動を「冷凍食品業界」で起こった事件と単純に認識しては駄目だと私は思う。安心感や使いやすさを提供していると考えている企業・商品いずれにおいても、そこに何らかの形で危険性が生じ、それが安心感や利便性を超越した時、瞬時にして日本人特有の横並び行動によってモノは売れなくなり、信頼を失ってしまう点を忘れてはならない。

 今一度、各企業は、今回の中国産冷凍ギョーザ騒動を違った視点から考え、見直すべき点が無いか確認する必要性があると私は考える。

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2008.02.08 Friday | 時事問題への思い | comments(0) | trackbacks(1)

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